中古マンションなどの集合住宅に住む以上、音の響きはお互いに気になるものですよね。
特に小さいお子さんがいるファミリーなら、お子さんが家の中を走り回ったり飛び跳ねたりする音が大きく、「静かにしなさい!」と叱ることが多い方もいらっしゃるかもしれません。
そんな心配を小さくし、お子さんを叱る回数を少なくするためにも、リノベーションで音漏れ防止策を行いませんか。
中古マンションの防音対策を行う箇所は3ヶ所
中古マンションのリノベーションをする際、防音性や遮音性を高めるための箇所は、床・壁・窓の3ヶ所です。
床と壁は、お隣さんと下の階に接しているためダイレクトに音が伝わりやすく、音漏れを防ぐためのリノベーションでは重要なポイントとなります。
そして窓は、室内の音が外に漏れたり、反対に外からの音が室内へ流れ込んだりすることを防ぐために欠かせません。
次は、床・壁・窓を音漏れ対策としてリノベーションするメリットと、施工ポイントをご紹介しましょう。
音漏れ防止リノベーションのポイントと施工ポイント
・床編
中古マンションの床は、直張りと二重床の2タイプがあり、直張りは基礎となるコンクリート(スラブ)に直接フローリングを張り付ける方式です。
直張りの場合、このフローリングの素材を遮音性の高い素材に変えることで、それまでより音の響きを小さくできるメリットが生まれます。
一方、スラブ厚は中古マンションを支える基礎なので変えることはできませんが、厚みが15cm以上あれば、ある程度の遮音性は保たれます。
(関連記事:子育てファミリーは要確認!リノベマンション購入前の注意点とは)
そして二重床は、床と下地の2層構造で造られているタイプで、この間に緩衝材を入れると音漏れの割合を小さくすることが可能です。
また二重床は、床と下地の間に空間がある分、配管のメンテナンスや位置の変更もしやすくなるというメリットもありますよ。
(関連記事:最近注目を集めるリノベーション方法『セレクト型』とは何?)
・壁編
壁の場合、基礎のコンクリート部分に、遮音性が高いクロスを直接張る方法がおすすめです。
一方、クロスの直張りではなく基礎の上にボードを張る場合は、基礎とボードの隙間で音が共鳴しやすいため、間に遮音性のある下地を入れましょう。
・窓編
中古マンションの窓は、外側と窓枠は管理規約でリノベーション不可と決められていることが多いため、窓の大きさを変えたり外側に何か張ったりすることはできません。
ですが、窓自体を変更せずに内側に防音サッシを取り付ける方法であれば、窓の音漏れ対策を行うことは可能です。
なお、管理規約上問題がなければ、窓ガラスを防音・遮音性のあるタイプへ変更できる方法もありますので、ご希望される方はリノベーション前に必ず管理規約をご確認ください。
まとめ
どの程度の音をストレスと感じるのかは千差万別で、時にはご近所トラブルの一因になることもあります。
現在、防音対策のリノベーションをお考えの方は、今回ご紹介したポイントやメリットを踏まえて、適した施工方法を選ぶことをおすすめします。