住宅を手放すのであれば、少しでも高値で売りたいと考えるのは当然のことでしょう。
高く売るために必要な要素はいくつかありますが、集合住宅の場合は修繕の前後で売値が大きく変わることがあるため、注意が必要です。
本記事では、マンションの売却価格と関わる大規模修繕とは何か、売るタイミングについても解説しましょう。
マンションの売却と関わる大規模修繕とは?
マンション売却と関わる大規模修繕とは、あらかじめ周期を決めたうえで実行される計画修繕のことです。
建物は年月の経過により劣化が進むため、住民が快適かつ安全に暮らせるよう、一定周期で修繕をおこないます。
主に管理組合や管理業者が計画をたて、それに沿って修繕が実行されるのです。
なお、修繕に要する費用は、修繕積立金でまかなわれるのが一般的です。
管理組合や管理業者が、毎月修繕積立金を徴収して管理し、それを修繕に用います。
このような、規模の大きな修繕工事は、だいたい12~15年周期で実行されていますが、あくまで目安であり、もっと短い期間で実行されるケースもあるため注意が必要です。
大規模修繕の前後どちらのタイミングでマンションを売却した方が良い?
マンションの売却を検討されている方のなかには、大規模修繕の前後どちらのタイミングで売ればよいのか、と悩む方もいるでしょう。
これは難しい問題で、どちらにもメリットとデメリットがあります。
まず、修繕前に手放すケースですが、こちらは築年数がそこまで経っていないため、高額で手放せる可能性が高まります。
一般的に、大規模な修繕は12~15年周期で実行されるため、修繕前なら15年以内の物件となり、比較的新しいと認識されるからです。
ただ、修繕後に比べると外観は美しくないため、そこをアピールして売ることができません。
修繕後に手放すケースでは、アピールできるポイントがたくさんあるため、購入希望者によい印象を与えられるメリットがあります。
一方、修繕に必要な積立金は、修繕が実行されるたびに増額するため、そこがデメリットとなることを覚えておきましょう。
つまり、ランニングコストが高くつくと思われてしまい、購入を可決されにくい可能性がある、ということです。
このように、どちらも一長一短であるため、正しく理解しておく必要があります。