参照元:http://www.mori-m-foundation.or.jp/aboutus/
(一財)森記念財団 都市戦略研究所は、「世界の都市総合力ランキング『Global Power City Index』2015年版」を発表した。
世界の主要40都市を対象として、都市の総合力を評価・順位付けしたもので、今回で8回目。都市の力を表す6分野(「経済」「研究・開発」「文化・交流」「居住」「環境」「交通・アクセス」)について、70の指標に基づき評価を行った。
世界の都市総合力ランキングトップはロンドン、東京は8年連続4位
平成27年の総合ランキングのトップ3は、1位ロンドン(1,519.8ポイント/前年:1位)、2位ニューヨーク(1,384.1ポイント/同2位)、3位パリ(1,307.9ポイント/同3位)の順となった(図)。総合ランキング上位に大きな変動はなかったが、ロンドンは「平成24年のオリンピック以降着実にスコアを伸ばしており、2位ニューヨークとの差をさらに広げている」という。東京は、平成20年の調査開始以来、8年連続の4位(1,290.4ポイント)だったが、5位のシンガポール(1,207.4ポイント/前年:5位)が前年よりスコアを伸ばしており、差が縮まる結果となった。
※(一財)森記念財団 都市戦略研究所 「世界の都市総合力ランキング『Global Power City Index』2015年版」より抜粋
東京は「文化・交流」「交通・アクセス」分野が課題
東京について詳しく見ると、「文化・交流」分野では、「海外からの訪問者数が681万人から887万人へ増加したほか、留学生数、食事の魅力、外国人居住者数などの指標が東京のスコアを押し上げ」たため、前年の6位から5位へと上昇したが(表)、「トップ3都市と比較すると、海外からの訪問者数、ホテル総数、美術館・博物館数、外国人居住者数等において依然として大きな開きがある」という。「交通・アクセス」分野では11位(169.9ポイント)となり、同研究所は「国際線直行便就航都市数、国際線旅客数が依然として低水準にあり、東京の弱みとなっている」と指摘している。
同研究所では今後について、「平成32年に開催される東京オリンピックに向けて、都心部での再開発の加速や国際空港の発着枠拡大が見込まれており、現在抱える弱みを強みに変えることができれば、総合順位の向上が期待できる」としている。
※(一財)森記念財団 都市戦略研究所 「世界の都市総合力ランキング『Global Power City Index』2015年版」より抜粋