マンションを購入すると、必ず支払わなくてはならない修繕積立金。
管理費と同じく、毎月または毎年決められた金額を支払うことが決められている修繕積立金は、マイホームの維持や管理においてとても重要な項目です。
今回は、マンションの修繕積立金についてご紹介します。
修繕積立金を徴収する目的は?
定期的に支払うマンションの管理費と修繕積立金は、それぞれ目的が異なります。
まず管理費は、共用部分の光熱費・管理会社の管理委託料・管理組合の運営費など、日々の建物管理や運営にかかる費用を賄うために徴収されます。
一方、修繕積立金は、将来大規模な修繕工事が必要となった時に支払うお金で、それまでは積立=貯金しておくお金です。
マンションの修繕工事は、エレベーターの交換や耐震補強・外壁塗装など、一朝一夕で完了するようなものではありません。
そのため費用も決して安くなく、施工内容によっては500万円以上かかるケースもあります。
それだけ膨大な費用を、必要となった時に初めて用意することはなかなか難しいですよね。
そうした修繕工事を行う時に慌てることがないように、日頃から住人の皆さんと協力し合ってコツコツ積み立てることが大切なのです。
修繕積立金の負担の目安はどのくらい?
修繕積立金は、物件によって金額が異なります。
そのため、目安が判らず適正な負担となっているかどうか、判断に悩む方も少なくありません。
実は、修繕積立金の相場は徐々に変動していて、例えば2008年の相場は1㎡当たり156円だったのに対し、2013年では1㎡当たり149円となっています。
※参照データ:国土交通省公表『マンション総合調査』。5年毎に調査を実施。
しかし、この相場は総戸数や地域によっても変動するため、物件や管理組合によっては「この積立金は本当に適正なのか」と、トラブルになることもありました。
そこで国土交通省は、2011年4月に『マンションの修繕積立金に関するガイドライン』を作成・公表しました。
このガイドラインでは、修繕積立金の計算方法を以下のように定めています。
修繕積立金の目安=専有床面積当たりの修繕積立金額×購入予定のマンションの専有床面積(+機械式駐車場がある場合の加算額)
少しややこしく思えるかもしれない計算式ですが、この式をしっかり理解し計算することで、各世帯が負担している積立金の金額が適正かどうか判断することができます。
現在マンションを探している方はもちろん、既に購入済の方も、負担額が適正かどうか知りたい場合はこのガイドラインを参照すると良いでしょう。
まとめ
念願叶って購入したマイホームで永く快適に暮らすためにも、将来の修繕工事に備えた積立金の徴収はとても大切です。
購入を希望する中古マンションでは、適切な積立金が設定されているかどうか、しっかり確認しましょう。