30代や40代といえば、就職して数年経ち、ある程度キャリアアップもして収入が増えている年代です。
プライベートでは、結婚やお子さんの誕生など、人生の大きな転機を迎えられる方もいて、ライフステージに変化が起きやすい年代ともいえます。
そんなライフステージの変化に伴い、マンション購入を検討される方も少なくありません。
憧れのマイホームを購入するには、ある程度の年収と予算がないと実現は難しいですが、はたしてどのくらいの年収や予算が必要なのでしょうか。
予算は年収の5倍まで
一般的に、マンション購入の予算は年収の5倍までが妥当と言われています。
仮に年収500万円の方であれば、2,500万円までのマンションを購入することができますが、実際には5倍以下の予算で物件を検討されている方も多いようです。
住宅金融支援機構が行った調査では、2015年度にフラット35を利用して住宅ローンを利用された方の平均年収は609万5,000円、平均購入金額は2,692万2,000円との結果が出ています。
この平均購入金額と平均年収の差額は約4.4倍となっており、一般的に言われている年収の5倍の予算を下回っていることがお解りいただけるでしょう。
予算は教育や老後の資金も考慮して設定する
マンション購入にあたって注意しなくてはいけないのが、教育資金と老後資金です。
またそのお金も、お子さんがどのような進路を歩むか、老後はどのように暮らしたいかという選択肢によって、必要な資金が大きく変動します。
例えば教育資金の場合、幼稚園から大学まで全て国公立に通うか私立に通うか、それとも国公立と私立のそれぞれを選ぶかで、以下のように必要な教育資金が異なります。
※参照データ:文部科学省『平成26年度「子供の学習費調査」の結果について』
日本政策金融公庫『教育費負担の実態調査結果(平成28年度)』
・全て国公立コース…1人当たり約1,000万円
・国公立と私立の混合コース…1人当たり約1,400万円
(幼稚園~中学校まで公立、高校・大学は私立に通った場合)
・全て私立コース…1人当たり約2,000万円
そして老後資金としては、貯蓄と年金で暮らすことを考えている方も多いと思います。
しかし、年金の受取額が徐々に減額していることを考えると、やはり1円でも多く貯蓄をしておくことが老後生活を左右するカギと言えるでしょう。
公益財団法人 生命保険文化センターが2016年度に行った調査によると、老後にご夫婦2人で暮らすために必要な毎月の生活費は、平均22万円とのことです。
例えば65歳で定年を迎え、そこからご夫婦2人で15年暮らす場合、15年間で必要な老後資金は3,960万円となります。
ただし、上記の生活費はあくまで最低限の暮らしを送るために必要な額ですので、もっとゆとりのある暮らしを望む場合は、さらに貯蓄を増やさなくてはいけません。
まとめ
マンション購入時には、年収と住宅ローン・教育資金・老後資金のバランスを考慮した上で各予算を決めることが、少しでも安心できるマイホーム購入につながります。